賃貸の和室にある押入れ、原状回復を考えて洋室っぽくするDIYのグッドアイデアがなかなか見つからないので自分で戸を作ってしまいました。結果、色々悩むくらいなら作った方が早くて良かったと思っています。
自作の戸となると、なかなかの作業ボリュームだし反りを抑えるのが難しいかと思って手をこまねいていたのですが、2つある戸のうち1つを子どものお絵かき用に黒板にしてやろうと思ってチャレンジすることにしました。
材料
ラワンベニヤ
(無塗装・サイズ 厚み4×幅910×長さ1820mm)
近所のホームセンターで購入(約1,000円)し、元のフスマと同じ大きさにカットしてもらいました。本当はもう少し厚い方がいいかと思ったんですが、出来上がりの厚さから逆算して4mmを選択しました。送料を考えると、ネットショップより近所のホムセンで買うほうが安かったです。車に載せるのが大変ですが、お店によっては軽トラックを借りられる所もあるので近所のホムセンで相談してみるといいと思います。
角材・板材
(厚み15×幅45×長さ2000mm × 4〜5本)
近所のホームセンターで1本200円くらいの安い杉材を購入したんですが、もう少しいい木といいますか、反りにくい木があれば良かったと思います。「ベニヤの厚み+角材の厚み = 戸の厚み」となるようにサイズを選びました。反りを考えるとこれ以上薄い木は厳しいかと思います。
壁紙クロス
(ルノン RF-3503)
板材を組んだような木目の壁紙。本来は縦に木を組むデザインなのですが、90度回転させて横に使いました。戸1枚あたり2m弱、他のフスマにも使おうと思って6m買いました。
戸車
(ナイロン戸車 平 36mm)
元々の襖戸に付いていたものの類似品で対応。元の戸に戸車がない純和風な場合でも自作の戸にはあったほうがいいと思います。
その他
取り付け後の反りが気になるので、防湿目的で全体にニスを塗ることにしました。100均ダイソーのニスを2本。壁紙を貼るノリは家にあった木工用ボンドで代用しました。他に戸の防振・防音のフェルトテープを200円くらいで買いました。
すでに家にあった木工用ボンドやマスキングテープ、養生テープなど細かい材料と道具は計上しないものとして、材料費は戸1枚あたり4,000円弱ほどでした。
作業時間
作業時間は、乾燥時間を除いて半日ぐらいだと思います。壁紙の代わりにペンキやオイルステインを塗るならもう少し手間がかかります。厚さや材質にもよると思いますが、反り対策に気を使わないといけないので平らに寝かせて作業できるスペースが欲しいです。
ベニヤはホームセンターで戸のサイズにカットしてもらいました。今回は、ケチって表面処理のされていない安いベニヤを買ってしまいましたが、防水・防湿を考えたら耐水とか化粧合板といったベニヤ板の方がいいかもしれません。ホームセンターで事前にカットしてもらう時は、元の襖戸のサイズを元にミリ単位で十分に計測することをオススメします。後で調整するのはメンドイです。
ベニヤを裏側から補強する角材は、家でサイズを測ってノコギリでギコギコしました。坊っちゃんが「巻き尺のジャック〜」とメジャーを持ち出して手伝ってくれました。ベニヤには木工用ボンドで接着、小型のクランプで固定して乾かします。
木工用ボンドで接着。たっぷり付けておいて、はみ出た部分は小さく切った厚紙かなんかをヘラ代わりにして取り除いてやると良いです。
乾燥するまでクランプで固定します。1個数百円の小型のクランプをいくつか買ってきました。
下側の角材に溝を掘って戸車を付けます。100円ショップで買った彫刻刀で掘りました。
ベニヤ自体が大きすぎると話になりませんが、戸車の取り付け位置(出っ張り具合)によっては、戸の取り外しに難が出る場合があります。この段階で一度実際に戸を取り付けてみて、うまく開閉ができるか確認することをオススメします。
「ナイロン 平 36mm 戸車」。他に白いウレタンタイプ(外輪は透明)の戸車がありますが、ウチでは元々の戸に使われていて何年かのうちに全てボロボロに砕けてしまいました。安くて耐久性のあるこちらの「ナイロン」の方がオススメです。
で、出来上がった骨組みはこんな感じです。裏側は昔の雨戸みたいでショボいですが、どうせ見えないのでニス塗って終わりにします。
ニスは、前に自作の棚に使ったのと同じ100均ダイソー。前のは“ウォールナット”でしたが、今回は“チーク”にしました。乾燥させる間の反り防止のために、平らな床に寝かせて作業しました。
この“チーク”、塗った直後はすごい変な色です。乾いたらマトモです。防湿目的のため、壁紙で見えなくなるオモテ面にも塗っておきました。
今回使用する壁紙です。本来は縦に木を組んだデザインですが90度回転させて横組みになるように使いました。
表面には凹凸があって、質感もいい感じです。
専用の壁紙ノリではなく家にあった木工用ボンドで代用しました。縁っこには剥がれ防止のために両面テープ(100円)。和室に壁紙を貼った時と同じような感じです。今回は、幅96cmほどの壁紙を横に貼っていくので2枚に分けます。2枚の継ぎ目となる真ん中部分にも両面テープを貼っておきます。
たるみ防止のために、壁紙は裏を霧吹きで湿らせてから貼ります。
壁紙を貼り付けたらたるみがないようによく伸ばし、最後に両面テープの台紙を剥がして縁を貼り付けていきます。立てかけて作業すると結構反る可能性があるので床に寝かせて作業しました。
2枚に分けて貼った壁紙、それぞれの板材デザインの境目が重なるように重ね貼りします。定規とカッターで重なり部分を2枚いっぺんに切った後、両面テープの台紙を剥がして貼り付けます。
重なり部分をカッターで切り、下の両面テープの台紙を剥がして貼り付けたところ。うまいことできれば境目はほとんどわからなくなります。
オモテ面が貼れたら、戸をひっくり返して左右にはみ出た壁紙を裏側まで回り込ませて両面テープで貼り付けます。
貼り終えたら天地左右の余分な紙を切り揃えて完成です。
最後に、少し戸当りが気になったので、戸の上のレール部分に防振・防音のフェルトのテープを貼りました。
コレのおかげで元の襖と比べて、玄関空けた時の負圧でカタカタ鳴ったりする不快な音が軽減されました。
とりあえず完成。平らな所に置いて重しを乗せて、と作業中に気を使っていたおかげで、戸の反りはそれほど出ませんでした。厳密には少し反ってますが、ぱっと見ても気にならない程度に抑えられました。思ったよりイイ感じになって良かったです。
もう片方の襖は、今回のような壁紙ではなく黒板にしました。次の記事で詳細アップします。