台所のすき間ラックを自作

いつものパイン材集成材とアイアンのパーツを使って台所のすき間ラックを自作しました。キャスターを付けて冷蔵庫の横に置いてます。取っ手はアイアン、棚のガードも鉄の丸棒使ってアイアンっぽく仕上げました。

仕様

材料

材料費は8千円くらいでした。オイルステインのワトコオイルや道具、ネジは材料費に含んでません。

  • ラジアタパイン集成材 … 長さ1820x幅910x厚さ18mmx2枚。
    地元のホームセンターで1枚5千円程度。この前のランドセルラックと同じです。
  • ワトコオイル … ダークウォルナットの1L、ランドセルラックの残りです。
  • アイアンの取っ手 … 地元のホームセンターのインダストリアルっぽい特設コーナーで買ったもの。こちらもこの前のランドセルラックと同じです。
  • 鉄の棒 … 棚のガードに使います。地元のホームセンターで工事用の鉄筋なんか置いてるところにありました。数百円程度です。
  • キャスター … 今回、床に優しいゴムのを選んだんですが、ちょっとクッションが強くてグラグラ揺れるのでナイロン製とかの方がいいかもしれません。

サイズ

高さ1820x幅180x奥行き620mm
高さは材料の長辺のまま、冷蔵庫の奥行きと高さにだいたい合う感じ、材料から切り取りやすい寸法にしました。

棚は6段。高さ5cm程度の背板、手前側には鉄製のガードを付けます。棚の間隔は下に行くにつれて大きくなるようにします。上は15〜20cmくらい、2Lペットボトルとか入れる一番下の棚は35〜38cmくらいです。下段の棚は高さに合わせて背板も少し高くします。

1. 材料のカットと処理

材料の集成板材と棚板のガードに使う鉄の丸棒をカットしていきます。ご想像のとおり鉄の丸棒は手作業ではなかなかたいへんです。

キッチンラックの材料

板材はあらかたカットしてもらっておいて、棚板と背板だけ自分でカットしました。ホームセンターの加工場がすいてれば全部カットしてもらえばいいです。

丸ノコでカット

丸ノコを買った時に作った定規は万力やクランプで抑えて使用するんですが、今回樹脂製のクランプが2つともブチ壊れました。そんな怪力ではないですが。やっぱ安もんは、というか樹脂製はダメです。

壊れた樹脂製のクランプ(1)

壊れた樹脂製のクランプ(2)

棚板はいつもの工作かんなで前側の角を取っておきます。

棚板の面取り

自作キッチンラックの棚板と背板

棚板と背板の処理終了。

前面だけ少し大きくする

後ろ側の側板は幅が16cm程度ですが、前面に来る側板は少し大きくとって幅18cmにします(写真左側が前面の側板、右側が後ろの側板)。キャスターを隠すように上下の長さも長くします。棚板より少し大きくしたほうがすき間から中が見えにくくなるからですが、材料に余裕があれば後ろも同じ寸法でかまいません。同じ寸法にすれば左右替えて使えて便利でしょう。

キッチンラックの材料(側板)

キッチンラックの材料(側板)

自作キッチンラック

鉄棒を金切り鋸で切断

次に棚のガードになる鉄の棒に切断。鉄棒は直径9mm✕長さ約200cmが2本。で、長さ60cm(棚の幅+2cm程度)のガードを計6本作ります。たった6本だけでもやっぱり面倒です。金切り鋸でせっせと半分くらい切ったら後はグニグニと曲げて折ります。

鉄棒を金切り鋸で切断

鉄棒を金切り鋸で切断

鉄棒を金切り鋸で切断

鉄棒で作った棚のガード

ガードの錆止め

ちょっとくらいのサビなら大歓迎ですが、そのままだとちょっとでは済まないので、とりあえず家にある黒のペンキで塗装しました。ツヤッツヤでちょっとイメージと違いますがまぁいいでしょう。錆止めのツヤ消しクリヤー(透明)とか、ツヤ消し黒みたいなのがあればそっちの方が良いです。

黒のペンキ

ちなみにプラカラーのように水性ペンキに添加できるツヤ消し剤もあります。

2度塗り3度塗りなんて細かいことしなくていいです。塗ってないとこがないくらいにチャチャッと一回塗っときゃ十分です。

アイアンの丸棒を黒に塗装

2. 組み立て

側板との接合は、棚板は木ネジ、背板はダボを使います。斜めになったり歪んだりしないように鉛筆やシャーペンで取り付け位置をマーキングしておきます。

隙間ラックDIY

木ネジのところはキリで下穴開け、背板のダボはまた5mmの丸棒で自作です。

キリで下穴開け

自作ダボのための5mm丸棒と5mmドリルビット

ダボの穴あけ

5mmの自作ダボ

ダボ穴を空けたらダボマーカーをはめて仮組みして相手側の穴のアタリを付けます。

5mmのダボマーカー

棚の組み立て

棚板に背板を取り付けます。ランドセルラックの組み立てのときと同じ、L字型のアングルとクランプを使って棚板と背板を垂直に固定しながらネジを打っていきます。

棚の組み立て

側板のネジの頭を隠す準備

今回、見えるところに使うネジは頭を隠してしまいたいと思います。皿ネジの頭の直径が7〜8mm程度、ちょうど家に8mmの木ダボがたくさんあったのでこれをフタに使うことにしました。

メクラに使う木ダボと8mmのドリルビット

このネジのフタの正式名称は知りませんが、車の仕事をしている時には目くらましという意味で「メクラ」と呼んでいました。車の場合はたいていプラスチックや金属のカバーです。

マスキングテープでドリルストッパーの代わり

メクラの穴は板を突き抜けないよう3〜5mm程度の深さにします。ドリルに印を付けて貫通させないように8mmの穴を開けます。

皿ネジの頭を隠す

貫通させないようメクラの穴を開けたら、真ん中に下穴を開けます。

ネジの頭を隠す

ネジを打つとこんな風になります。フタは組み立て終わったら最後に付けます。

側板に棚板を取り付け

さきほど組み立てた棚板を後ろの側板へネジ止めしていきます。

棚板を側板へネジ止め

棚の背板の5mmダボ穴にはダボをはめておきます。

一番下の棚板を取り付けたところ

一番下の棚板を取り付けたところ。背板があると角度も決まってしっかり固定できます。

自作ラックにアイアンのガードをはめる穴

他の棚板も取り付けたら、棚のガードを入れる穴を開けます。ガードの鉄棒は9mmなんですが、ちょうどいい9mmのドリルビットがなかったので10mmの穴を開けました。棒を切った長さが約60cm、棚板の幅が58.4cmなので深さは8〜10mmくらいにします。

自作ラックにアイアンのガード取り付け

穴が大きくて外れたりガタガタ音がなるんじゃないかと心配はありましたが無問題でした。注意しながら前側の側板を取り付けます。

水平器でチェック

組み立てたら一応歪みをチェック。すき間ラックは薄っぺらいので少しでも斜めってると危ないです。

最後にネジの頭を隠す

組み立てに問題なければ前面のネジ穴にメクラをしていきます。

ダボを使ってネジの目くらまし(メクラ)

8mmの木ダボをくっつけて、乾いたら出っ張った部分を金切り鋸の刃などで切り飛ばします。切るときに多少キズが出来ても80〜280番くらいのペーパーでキズ消しすればわからなくなります。

DIYでネジの目くらまし(フタ)

3. 塗装&取っ手

今回も家に余っているワトコオイル、ダークウォルナット。

ワトコオイル(ダークウォルナット)

いつまでも横に寝かせた状態で作業するのは邪魔くさいので、先に下側を塗ってしまってキャスターを取り付けます。

ワトコオイル塗装

キャスターは硬いタイプがいい

今回、床に優しくてお気に入りのゴム車タイプのキャスターを買ってしまったのですが、いざ取り付けてみるとクッションがあって結構揺れます。もう少し大きくて硬い、ナイロンやプラスチックのタイプの方がいいみたいです。とりあえずこれで組み立ててなにかの機会に付け替えようと思います。

ハンマーキャスター ゴム車 420R

幅が狭いのでキャスターはできるだけ外側に装着します。

すき間ラックのキャスター取り付け

最後に取っ手を付けて完成

アイアンの取っ手

ランドセルラックと同じ、地元のホームセンターで買ったアイアンの取っ手。ちょうど真ん中くらいに付けたら見栄えも引っ張りやすさもいい感じでした。

キッチンラックのアイアンの取っ手

4. 完成

完成。休みやすみ、何日かに分けて作業したのでかかった時間はよくわかりません。棚や棒を切るのに結構時間かかったので8〜10時間くらいですかね、知らんけど。全部カットしてもらっとけばもっと早く作れると思います。最初に棚の高さとかの寸法もちゃんと決めておくのが大事です。そうしないとネジやダボ穴開ける時にあーでもないこーでもないとなって案外時間がかかります。

キッチンのスキマラック完成

冷蔵庫の高さにピッタリでした。鉄棒のガードもそれほどガタツキでなくて良かったです。

自作のスキマラック完成

キッチンのすき間ラック